超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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村上春樹氏が新刊の長編小説出すんだってさ。

村上春樹氏が新刊の長編小説出すんだってさ。


最近、小説読んでないなーと思った。僕はまぁヲタクな方であるので、日常的に何かしらのコンテンツを摂取していないと心が乾いてしまって生きる気力がなくなってくるタイプであるのだけど、最近日常的に何かしらのコンテンツを摂取するときは、アニメや映画を観ることのほうが増えてしまった。


別にまぁ、アニメやら映画から物語分を摂取していてもそれなりに満足することができるのではあるけど、小説からじゃないとどうしても摂取できない栄養というのはあるのである。映像的なメディアであるとやっぱり心の内面の描写などを工夫したとしても、小説ほどは細かな襞を表現することができない。僕自身、小説は書くほど好きであるのでやっぱりどこかで小説を読んでおきたいなと思うのである。


ネットを彷徨っていると村上春樹氏が長編小説の新作を出すことを知った。


www.shinchosha.co.jp


こりゃまぁ、時間作って村上氏の小説を読む時間を作らねばだなーと考えてるところである。小説を読まねばならぬというけど、読むべき小説というのは素人がネットで発表してるweb小説から出版されてる書籍の方まで様々あろう。村上氏の小説であればますはハズレがなかろう。


僕はそれなりに村上春樹が好きであるね。小説が出たらとりあえず読んでみて、「ほうほう」とそれなりに頷きながら読むことができる。読み終われば今回もなかなかの物語であったなーと納得することができるので、村上氏は相性の良い作家なのであろう。


まぁ、村上氏に対するいろんな毀誉褒貶みたいなものも分からなくもない。良くも悪くもスタイルが完成してしまってる作家である。初期三部作からの作家としての成長とともに過ごしてきた読者であれば、ノーベル文学賞を取るのにも値するようなすごい大作家であるのかもしれないけど、ある時期からほとんどおんなじような展開をするような作品ばかりであるなーと思う。「ねじまき鳥クロニクル」で無意識の底からのコミットメントみたいな表現を見つけたのは凄かったかもしれないけど、それから後の作品でもほとんどねじまき鳥とおんなじような仕掛けを使った作品ばかりで、ある時期でスタイルが固定化した作家なのであるなと僕は思う。


などと村上氏に対する批判めいたことを書いてはいるが、村上作品は大好物なのである。僕が書いてる小説などでも無意識のコミットのような、意識の底流に流れてる普遍的無意識の流れのようなものを意識しつつそれを表現できないかな?と思ったりもしている。なんというか、村上作品がすごいなと思うのはこの無意識の取り扱い方というのが、本当に作家自身もそのレイヤーまで降りた上でしっかりとそのディティールを見届けた上で表現まで汲み上げたのだなとわかるからである。


村上氏の作品がマンネリであると言われているのは、そのスタイルが一般層にまで受け入れられて古典化してしまった故であろう。どれだけ斬新なスタイルの文学であれど、いろんな人が読んでいきそれが人口に膾炙してしまえば、そのスタイルは一般的になってしまいオールドファッションな扱いになってしまう。やはり、村上春樹という作家の作品が現代社会において解釈されて消化されて、普遍的な無意識の流れに繋がっていったからこそのマンネリなのではないかと思うね。


村上氏のエッセイもなかなか面白くて色々と読んだりしてるけど、その作家としてストイックな生き様というのは僕もぜひ真似してみたいと思っている。村上氏はランナーとしてもものすごく頑張っていろんなフルマラソンの大会などに参加している。エッセイなどで書いていることがあるのだけど、村上氏は何か辛いことがあったのならば他人に怒るよりも自分のフィジカルにあたってストレスを解消してしまうのだという。このような考え方というのは、僕はすごくカッコいいと思うし自分でも真似していきたいと思うものである。


そういや最近、「ドライブ・マイ・カー」も映画で見たのであるけど、映画の中だけでの設定であるのかは分からないけどダイバーシティーもテーマに組み込んだ上で作品を作っているのだな。ドライブマイカーは3時間とすごく長い作品であったけど、きちんと村上氏が描きたかったであっただろう心の流れのような表現している映画であった。その後、気になって「女のいない男たち」を購入したので、そちらの方も読まねばならぬであろうな。


などなど、色々と書いてきたのであるけど、やっぱり僕は村上春樹という作家が好きなんだろうなと思う。どの作品でもきちんと物語としての深みがあってそれなりの歯応えのある文学であると認識している。新作も発表されるというので、これを機会に今までの過去作を振り返って読んでみるのもいいかもしれない。まぁ、毎年秋の風物詩としてノーベル文学賞から落選してばかりの作家という訳じゃないですよ。

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